いちばん上の写真は1960-63年頃のラディックのスネアーヘッドの裏側のヘッドですが
近年のプラスチックとは素材が違い少し柔らかいタッチのプラスチックですりガラス
風に少し白く濁った感じの物です。
残念ながら今ではこれに近い素材ものはどこのメーカーも生産していないと思います。
リンゴの63年のジャズフェスティバルの裏側のヘッドには初期はシールが張ってある
WEATHER MASTER LUDWIGのをスネアーに当時付いていた物を現在でも同じ物がスネアーに張ってあります。最近わかったのですがアメリカの50年代のドラマーさんたちが
本革(カリフヘッド)を両面に使用するのではなく裏はプラスチックで上のヘッドは本革を使う理由は両方革を張ると湿度、温度でチューニングが直ぐに変わるのでスタジオ等での温度管理された所では音は変わらないので本革好きな人は使い分けていたようです。また、
50年代のドラマーさんを泣かせていた原因だったそうです。50年代後半のプラスチックのヘッドが販売されて当時のドラマーさんたちは本革の音をコンサート等で使用したいとの思いで工夫されたのがトップに本革、裏にプラスチック、このようにすれば多少の温度、湿度変化でチューニングがくるわないとの事から生み出されたスタイルです。
リンゴもその点分かっていたようで65年までは本革を上に張ってましたが曲によってはプラスチックも使用しているようですが後期ホワイトアルバムあたりから本革に戻すことが多くなってます。
リンゴの音を再現するのに一つアドバイスは下には60年代のスネアーヘッド64年から
Ludwigのスタンプ入りですが基本60年代後半までは同じ素材のプラスチックです。
トップのヘッドは少し薄目の本革を張るとそれなりの音が楽しめると思います。
また、64年ぐらいまでは2枚目の写真の16インチのヘッドの素材ですがヘッドの上はつるつるで光沢のもので裏側から白いコーティングスプレーされている物がドラムについています。リンゴもダウンビートからスーパークラシックの12,14,13,16のヘッドは
65年中期頃まではこのタイプを使用している可能性が多いと思います。今現在、売られているドラムヘッドの上がざらざらなものは65年以降販売されたかこのタイプの物がドラマーに好まれてのちに広がったかはわかりません。もし、リンゴに近い音を求められている
コピーバンドのドラマーさんに一つでも情報となればと思ってます。是非、試してください。65年後期ラバーソウルぐらいからざらざらのプラスチックヘッドをトム等に使用しだしていると思います。また、録音でスピード(ピッチ)をあげている曲もあるのでどうしても出せない音はピッチ、エフェクター等だと思います。また、一曲、一曲のドラムの音を
芸術と同じくリンゴはこだわってます。決して、どの曲もコピーして叩いて済むような
物ではありません。それが世界一の音楽を作ったビートルズの魅力だと思います。
Comments